個人情報保護法の要となる「個人情報」「要配慮個人情報」「匿名加工情報」の定義を整理します。試験では用語の違いを問う設問が頻出です。
個人情報保護法って、名前は聞くけど『個人情報』って結局どこまでを指すの?
いい質問ね。
個人情報とは、生存する個人に関する情報で、氏名や生年月日などで特定の個人を識別できるものを指すのよ。
他の情報と容易に照合して識別できるものも含まれるわ。
つまり、単体では分からなくても、社員番号と名簿を照合すれば個人が分かる場合も個人情報になるんですね。
そのとおり。
さらに、マイナンバーや運転免許証番号のような個人識別符号が含まれる情報も、それ単体で個人情報になるのよ。
指紋や顔認証データもここに入るわ。
『生存する』ってわざわざ書いてあるのが気になりますぅ…。
亡くなった方は対象外なんですかぁ?
鋭いわね。
個人情報保護法が守るのは生存する個人の情報よ。
ただし故人の情報がその遺族など生存者の個人情報になる場合は、その限りで保護されるの。
じゃあ『要配慮個人情報』ってのは、特別に扱いが厳しいやつ?
ええ。
要配慮個人情報は、本人の人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪の経歴・犯罪被害の事実など、取扱いによって差別や偏見を生むおそれがある情報よ。
原則として取得には本人の同意が必要なの。
普通の個人情報は同意なく取得できる場合もありますが、要配慮個人情報は取得の段階から同意が要る、という違いですね。
そう。
しかも要配慮個人情報は、後で学ぶオプトアウトによる第三者提供が認められていないのも大きな特徴よ。
『匿名加工情報』っていうのもありましたよねぇ。
あれは何が違うんですかぁ?
匿名加工情報は、特定の個人を識別できないように加工し、かつ元の個人情報に復元できないようにしたものよ。
ビッグデータとして活用しやすくするための制度なの。
加工基準に従って作成すれば、本人の同意なしで第三者に提供できるのがメリットですね。
ただし個人を再識別する行為は禁止されています。
よく整理できているわ。
似た概念に、他の情報と照合しない限り識別できないよう加工した仮名加工情報もあるの。
こちらは原則として社内での分析利用が想定されているわ。
定義がいっぱいで混乱しそう…でも『何のために加工するか』で覚えると分かりやすいね!
確認クイズ
取得時に原則として本人同意が必要となる要配慮個人情報の例はどれか。
- 会社の従業員番号
- 本人の病歴に関する情報
- 暗号化された電子メールアドレス
- 統計処理された購買履歴の集計値
こたえを見る
正解: 2. 本人の病歴に関する情報
本人の病歴は要配慮個人情報に該当する。要配慮個人情報は人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪の経歴・犯罪被害の事実など、不当な差別や偏見が生じるおそれのある情報で、取得に本人同意が必要。従業員番号や暗号化されたメールアドレスは通常の個人情報にとどまり、統計処理され特定個人を識別できない集計値はそもそも個人情報に該当しない。