プログラムやコンテンツを守る著作権法と、コンピュータウイルスの作成などを罰する刑法の不正指令電磁的記録罪。情報セキュリティに関わる法規を、行為ごとにどの法律が適用されるかという視点で整理します。
プログラムって著作権で守られてるの? 音楽や小説みたいに?
守られているわよ。
著作権法では、プログラムやデータベースも著作物として保護の対象なの。
だから他人のソースコードを無断でコピーして使うと権利侵害になるわ。
ここで注意したいのは、著作権が保護するのはあくまで具体的な『表現』であって、プログラミング言語や規約、アルゴリズムといった『アイデアそのもの』は保護されない点ですね。
会社の仕事で作ったプログラムの著作権は、誰のものになるんですかぁ?
従業員が職務として法人の発意で作った場合は、原則として法人が著作者になるのよ。
これを職務著作と呼ぶわ。
違法にアップロードされた動画って、ダウンロードするだけでもダメなんだっけ?
違法にアップロードされたものと知りながらダウンロードする行為は、著作権法で規制されているわ。
私的利用のつもりでも、違法配信元からの入手はアウトになる場合があるのよ。
コンピュータウイルスを作った人を罰するのは、どの法律なんですかぁ?
それは刑法よ。
不正指令電磁的記録に関する罪、通称ウイルス罪で、正当な理由なくウイルスを作成・提供・取得・保管する行為が処罰されるの。
この罪のポイントは、実際にウイルスを動かして被害を出す前の段階、つまり作成や保管の時点で処罰の対象になり得ることです。
人の意図に反する動作をさせる不正なプログラムが対象ですね。
他人のサーバーに侵入してデータを勝手に書き換えたら、どの法律になるの?
侵入自体は不正アクセス禁止法、データを不正に書き換えて業務を妨害する部分は刑法の電子計算機損壊等業務妨害罪が関わってくるわ。
一つの事件で複数の法律が絡むことも多いのよ。
うその情報を入力して不正に送金させるような行為は電子計算機使用詐欺罪にあたります。
行為の中身によって適用される条文が変わるわけですね。
会社の機密情報を持ち出したら、それも何かの法律に引っかかるんですかぁ?
営業秘密を不正に持ち出したり使ったりする行為は不正競争防止法で規制されているわ。
秘密として管理され、有用で、公然と知られていない情報が営業秘密として守られるのよ。
なるほど、著作権法・刑法・不正競争防止法…行為の種類ごとに担当の法律が違うんだね!
そう、その対応づけこそが試験で問われるところよ。
どんな行為にどの法律か、を結びつけて覚えておきましょうね。
確認クイズ
正当な理由なくコンピュータウイルス(不正なプログラム)を作成・保管する行為を処罰するのはどれか。
- 著作権法
- 刑法の不正指令電磁的記録に関する罪
- 不正アクセス禁止法
- 個人情報保護法
こたえを見る
正解: 2. 刑法の不正指令電磁的記録に関する罪
正解は「刑法の不正指令電磁的記録に関する罪」。いわゆるウイルス罪で、正当な理由なくウイルスなど不正なプログラムを作成・提供・取得・保管する行為を、被害発生前の段階から処罰する。著作権法は著作物の保護、不正アクセス禁止法はネットワーク経由の不正ログイン等、個人情報保護法は個人情報の取扱いを対象とするもので、ウイルスの作成・保管そのものを罰する規定ではない。