この回では、電子的な文書や取引の信頼性を支える3つの法律、電子署名法・電子帳簿保存法・e-文書法をまとめて学びます。
紙のハンコの代わりに、電子でサインするやつってあるよね?
それを支えるのが電子署名法よ。
一定の要件を満たす電子署名が本人によって行われていれば、その電子文書は真正に成立したものと推定される、と定めているの。
紙の署名・押印と同じ効力を持たせる仕組みね。
『本人だけが行える』電子署名であることが必要なんですよね。
技術的には公開鍵暗号を使った仕組みが使われますね。
そう。
第三者機関である認証局(CA)が発行する電子証明書で、署名者の本人性を保証するの。
これが公開鍵基盤(PKI)の考え方につながるわ。
帳簿とか領収書も、電子で保存していいんですかぁ?
それが電子帳簿保存法よ。
国税関係の帳簿書類を、一定の要件のもとで電子データとして保存することを認める法律なの。
スキャナで読み取って保存するスキャナ保存や、電子的にやり取りした取引情報を保存する電子取引の規定があるわ。
電子取引で受け取ったデータは、原則として電子のまま保存が必要になりましたね。
改ざん防止のためタイムスタンプの付与などが求められます。
よく勉強しているわね。
データが後から改ざんされていないことを示す真実性の確保と、検索して見つけられる可視性の確保が要件の柱よ。
タイムスタンプは『その時刻にその内容が存在した』ことを証明する仕組みね。
じゃあ、e-文書法っていうのは何が違うんですかぁ?
e-文書法は、法律で紙での保存が義務づけられていた民間の文書を、電子データでの保存でもよいと横断的に認める法律よ。
電子帳簿保存法が『国税関係』に特化しているのに対し、e-文書法は幅広い分野の書類が対象なの。
e-文書法では、見読性(内容を読めること)や完全性(改ざんされていないこと)などの要件が求められますね。
3つとも、電子でも紙と同じくらい信用できるようにするための法律なんだね!
そのまとめ方、完璧よ。
電子署名法は『署名の効力』、電子帳簿保存法は『国税関係書類の電子保存』、e-文書法は『民間文書の電子保存を横断的に容認』。
この役割の違いを押さえておけば試験は大丈夫よ。
確認クイズ
電子署名法に関する記述として、適切なものはどれか。
- 本人による一定の電子署名がある電子文書は、真正に成立したものと推定される。
- 電子署名は手書き署名より証拠力が低いため、必ず紙の原本が別途必要である。
- 電子帳簿保存法と同じく、対象は国税関係書類に限定されている。
- 電子署名を行うには、必ず国が発行した電子証明書を用いなければならない。
こたえを見る
正解: 1. 本人による一定の電子署名がある電子文書は、真正に成立したものと推定される。
電子署名法は、本人が行った一定要件の電子署名がある電子文書について真正な成立を推定すると定めている。これにより電子文書に紙の署名・押印と同様の効力を認める(選択肢1が正しい)。紙の原本は不要(選択肢2は誤り)。対象を国税関係書類に限定するのは電子帳簿保存法であり電子署名法ではない(選択肢3は誤り)。電子証明書は民間の認証局も発行でき、国発行に限られない(選択肢4は誤り)。